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2015/07/30

白崎映美&東北6県ろーるショー

渋谷で50人越えの出演する音楽と東北芸能の混沌ショー。七時からの本舞台の前に、このbandのソロたちが、そばのSPACEで短時間のショー。
ドラムの山口ともさんが、いろんな擬音の品物を次々と取りだし、海辺の波音から始まり、鳥の鳴き声から虫の音、雨降りや雷、密林のケダモノ声など、見事でありました。そして本番。木村さんの小説「イサの氾濫」の一節の朗読から始まると言う斬新さ。しかも三味線の岡田さんの音、ひとりニシモナイ盆踊り、この三人の絡みによって「イサの氾濫」の念の向こうに、怨霊たちが踊って現れるというスゲエ始まり、涙が出た。そうして、映美ちゃんの炸裂が大波小波。
やがて、小峰公子が「はじめてうたったうた」この歌詞「うたうたえー」が巫女のように、なにか時間を越えて、感情の箱を開き、涙が溢れた。ギターが刀のように見えた客演・吉良知彦のギターと歌によって、ザバダック+東北6県ろーるbandとなり、そこに新しい緊張が産む素晴らしい音の世界があった。
だが問題はその次の民謡「相馬二遍返し」。舞台左から、スルスルと現れた布地に包まれた体、その小さな顔はまるで顔無しのよう。この動きが恐ろしく、能舞台のようでもあり、歌とからんで擬態する姿は、圧巻だった。歌の意味が画像によって深まり、一枚皮を剥いで奥へと導く。実に名所!、毎回起こるこのbandの新鮮なる名場面のひとつでありました。
「月夜のラクダ」の時の光るフラフープで踊る妊婦も、凄かった。そして、全部乗せ状態の大団円の新曲、まさしく、ここに世界の物真似ではない日本のロックがあった。
あー、ポール・マッカートニーに、これを見せてあげたい!、私は心底思った。
日本の芸能、東北の芸能の深さ、足元に祖先が残したこんなに素晴らしい宝物があるのだ。
東北6県ろーるショー、このbandを見ることは、シアワセ時間にいることだ。

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