夕餉の満腹感のあと、畳の上にゴロンとすると 格別気持ちいい。そこに上掛けをかけたら、もうタマラン。と寝た。普通は適当に目覚めるのだが、四時間寝て、「ああ、もう朝か」「俺は 寝室で寝たのではないのか」と、しっかり脳がぼけている。熟睡したのだ。仕事の追い込み時に起こる、気力の放電のあとの、独特の電池キレのような疲れが溜まっていたんだろう。
なにしろ、夕方から物語の切なさの頂点を描いて、やっぱり涙でいっぱいになった。果たしてこれは 描いてるオレばかりか?。賢治も泣いたのではないだろうか?。なにしろ、そこはただならぬ描写、神経の気配りの極みの文字たちだった。楢夫のあの手は、ほんとうにどんな風に動いたのだ?
さあ、残りはついに四枚。あの最後の場面で、また 涙があふれるのだろう。でもしょうがない、オレは楢夫と一郎と旅したのだから。
机に向かうが、やはり、二枚描きなおす。一枚没にして直し。残り三枚で朝。
0 件のコメント:
コメントを投稿